2010年11月20日土曜日

バウハウス・キッチン展


弟にチケットをもらっていた、「バウハウス・テイスト バウハウス・キッチン展」を見に、パナソニック電工汐留ミュージアムまで行ってきました。

システムキッチンの原型とされている、マイスターハウスのキッチンの原寸再現展示は非常に興味深いものでした。再現するにあたり、建築当時の図面が残っていない為、頼みの綱は現存する写真と映像のみ。しかしマイスターハウスは、バウハウスの原則的な考え方である「規格化」がなされていた為、躯体を実測することにより、その比率から取り付け部品のサイズが割り出せたというエピソードが非常に興味深いものでありました。

「すべての造形活動の最終目的は建築である」という理念のもと、表現主義から機械工業との融合を目指す大量生産を目的とした方向に舵を取り、女性の労働を軽減する道具の開発等、モダンデザインの先駆者であった伝説の学校。絵画や彫刻といった純粋芸術と実用的な目的を備えた工芸の融合、そしてその摩擦の中で苦しむ、創立者ヴォルター・グロピウスの葛藤。 ナチスの台頭により一度は廃校になりつつも、三代目校長ミース•ファン•デル•ローエの努力によりベルリンに地を移して再開。しかしながら新学期開始早々、ナチ親衛隊により校内が強制捜査を受け、4ヶ月後には閉鎖された激動の時代に翻弄された学校の軌跡でした。

http://panasonic-denko.co.jp/corp/museum/exhibition/10/100918/

帰りは同じく松下電工ビル内の、3フロアにわたるショールームを見て参りました。ミラノ•サローネ2010の特別展示やキッチン・バス・トイレ・LED照明の展示、3Dビエラで「アバター」まで上映されており、しばし滝川クリステルになりきってみました。