2012年9月2日日曜日

デンマーク風力発電


 石油を輸入に頼る小国デンマークは、オイルショックを経て、代替エネルギーの研究が盛んになり、1991年に史上初めて洋上風力発電所が建設されたのが、ここデンマークでありました。洋上風力発電用のタービンに関してはデンマークに拠点を置くシーメンス・ウィンド・パワー社(シーメンスの子会社)とベスタス社が世界シェアの 91.8%(2010年時資料)を担っています。現在は国全体の電力の20%がこの海の中に立つ風車が賄っており、2025年には50%以上にまで増やすべく、現在も続々と建設中だそうです。


 コペンハーゲン空港を飛び立ってすぐ、飛行機の上からが見えたのが特に印象的でした。風力発電は、開発可能な量だけで人類の電力需要を十分に賄える資源量があるとされています。世界全体で実際に発電可能な量の見積もりは、一説では年間498000TWh(テラワット時)が発電可能とされており、これは世界全体の電力需要量(14TW)の約4倍に相当します。石油やウラン、限りある資源から、自然エネルギーへの転換。世界中で起きている醜い争いも吹き飛ばしてもらいたいです。


 人もまばらな早朝のコペンハーゲンを散歩していると、背後頭上から「ヘイメン、ピース!」と叫び声が。振り返り見上げると、道路の中央分離帯にそびえるモニュメント(柵がしてある)によじ登って呑んでる女性2人の姿。そう、平和こそが僕らの願い。僕も「ピース!」と叫びながらカメラを向けてシャッターを切りました。


 シリアで銃撃された山本美香さんの悲報は北欧で聞きました。ブルームーンと夏の終わりの雨上がり、メランコリックな気分にのせて、ベトナム戦争時の反戦歌、ナパーム弾を雨に比喩したといわれる、Creedence Clearwater Revivalの"Have You Ever Seen The Rain"を捧げます。