お盆休みは友人の東北にある山荘に行って参りました。以前は茅葺き屋根だったという築140年以上の古民家は見事に改築され、柱や梁はそのままに歴史を感じさせ、天井壁床がレッドシダーの総板張りでモダンな印象。世の中が地震に今ほど注意を払わなかった30年前に大学の研究室生と共に耐震実験もされており、様々な新しい施工技術や素材を生かしてまさに温故知新。花瓶一つから照明に至るまで芸術家一家のセンスの良さに脱帽、建築家でおられる彼のお父様の建築談議に花咲かせながら、庭の畑の有機野菜のフルコースに舌鼓を打たせて頂きました。
雪の多い地域の屋根の形は急勾配であったり、逆に上から雪降ろしし易いよう長い傾斜があったり、雪止めや梯子等の設備も含め、屋根上にアクセスし易いようになっています。住居部分と空とを断ち切り、建築物のディティールの大きな要素を占めるいわば家の稜線が関東のそれとは違い、とても独創的な印象でありました。屋根全面がソーラーパネルの家も多く目にし、食料の自給率の高い話も耳にして、何だか地方の方が持続可能な未来的である気がしました。
おまけで先日半端な材料を使って車に施したイタズラ。木材は総ヒノキで、そこに貝殻とビー玉を埋め込みました。玩具の奥の板は相じゃくりで無塗装カンナ仕上げ、額は皮付きのヒノキを木取りしたのでハケ塗りではムラが出る事を恐れて、ラッカースプレー塗装としました。いかにも内装材的な材料と皮付きの荒々しい材料のコントラストを狙ったのですが、白く塗ってしまった為、マイルドになり過ぎて反省。この後作ったミニテーブルにはカシュー塗装か柿渋塗装に挑戦してみたいです。